細菌性胃腸炎はうつるの?感染経路と予防法
辛い胃腸炎。今回は細菌性胃腸炎について紹介しますね。細菌性胃腸炎と言われると、いまいちピンときませんが、細菌性胃腸炎とはつまり食中毒の事です。
食中毒はうつるのか、感染経路と予防法をご紹介します!
細菌性胃腸炎はうつるの?
ウイルス性の胃腸炎がうつることは知っているけど、細菌性もうつるの?と疑問に思ったことはありませんか?
食中毒って、あまり『うつる』というイメージはありませんよね。
しかし、こちらの記事『胃腸炎の種類と見分け方/急性胃腸炎の原因と症状』で紹介したように細菌性胃腸炎も感染性胃腸炎の一種なので、実はうつります。
とはいえ、ウイルス性に比べて人から人へうつることはそんなに無いんですけれどね。でも、うつらないとは言えません。
ちょっとした事でうつる可能性があります!
という事で、感染経路を理解し、予防や対策はしっかり行いましょう。
細菌性胃腸炎の感染経路
食中毒は大きく分けると3種類あり、毒キノコなどの自然の植物の毒素によるもの、人工的な化学物質によるもの、そして細菌によるもの=細菌性胃腸炎です。
食中毒の90%以上がこの細菌性胃腸炎だと言われています。
では、この細菌、何処から感染するかというと、まぁ言うまでもなく食べ物からですよね。食中毒と言うくらいですから(笑)
では、何の食べ物にどんな菌がいるのか見ていきましょう!
- サルモネラ菌
- 腸炎ビブリオ
- ブドウ球菌
- 腸管出血性大腸菌・病原性大腸菌
- カンピロバクター
- ボツリヌス菌
- ウェルシュ菌
- セレウス菌
- コレラ菌
- 赤下痢
- エルシニア菌
- リステリア菌・モノサイトゲネス
動物の腸管や川などの水中に多く存在します。特に鶏肉や卵から発症します。
海水で増殖する菌です。魚介類から発症します。
人や動物の毛、皮膚、鼻腔、咽頭などに常駐している菌で、食材に感染し中で増殖する事で発症します。
有名なO-157などです。動物の腸管内に生存する菌で、糞尿を介して飲料水や生肉などを汚染します。
主に鶏肉などにいる菌です。
土壌や家畜の腸管にいる菌です。毒性の高い神経毒があるので注意が必要です。
人や動物の腸管、土壌、下水などにいます。ボツリヌス菌同様毒素が強いので注意してください。
土壌、河川、下水などに生存する菌です。こちらは、感染しても比較的軽症で済みます。
ビブリオ属に分類される菌で、胃液中で死滅する様な菌ですが、腸管内に侵入してしまうと下痢をおこします。
人と猿のみ発症し、血便をおこします。
動物の腸管や自然界など広く生息し、糞尿を介して食肉、飲料水、井戸水などを汚染します。冷蔵庫の中など、温度の低いところでも増殖するので油断大敵です。
食肉、チーズ、サラダ、刺し身などに発症し、こちらも低温で増殖します。
いっぱいありますねー。指疲れちゃいました(笑)
さて、これらの感染を予防するための対策を次章で紹介しますね!
細菌性胃腸炎の予防法
食中毒は食物から直接感染する1次感染と感染患者から他の人にうつる2次感染とがあります。それぞれ予防方法がありますのでご覧下さい。
1次感染の予防
- 食品
- 調理器具、調理場
- 調理人
- 調理後の食品
充分に洗浄、冷凍食品の充分な解凍、充分な加熱を心掛ける
包丁、まな板、調理器具などは熱湯や次亜塩素酸ナトリウムで消毒し清潔に保つ
手洗いうがい、手袋の着用
早めに食すこと、冷蔵庫を過信しない
2次感染の予防
- 手洗いうがいの徹底、手袋の着用
- 寝具、衣類の洗濯
- トイレや洗面台の衛生管理
手洗いは石けんで指先から手首までしっかりと洗い、流水で念入りにすすぎます。
消毒や掃除洗濯などはアルコールではなく次亜塩素酸ナトリウムを使うようにします。
次亜塩素酸ナトリウムについてはこちらの記事で作り方などを紹介しているので参考にして下さいね!
『ウイルス性胃腸炎の予防法!食べ物で防げる?』
まとめ
以上、細菌性胃腸炎(食中毒)についてでした。暖かくなってくると、バーベキューなどの機会も増えると思いますが、食中毒も心配ですので、食品はクーラーボックスに入れる事、しっかり中まで火を通すことを心掛けて下さいね!