ヘルパンギーナと手足口病の症状と原因の違いとは?
ヘルパンギーナ・手足口病・咽頭結膜熱(プール熱)は3大夏風邪と呼ばれ、乳幼児に多い病気です。夏は暑さの所為で体力が落ち、抵抗力が弱まるのでこういった病気にかかりやすくなります。
ヘルパンギーナと手足口病は同じウイルスで発症する事がある事から症状もよく似ています。これらの症状の原因や違いはなんでしょうか?
ヘルパンギーナと手足口病の症状とは?
ヘルパンギーナの症状
ヘルパンギーナはまず39~40℃の高熱が突然出ます。夏場に何の前触れもなく突然高熱が出たならヘルパンギーナを疑います。高熱により、倦怠感や関節の痛みもみられます。急激に発熱したことによって起こる熱性痙攣には注意しましょう。
上あごや喉の奥などの粘膜に複数の水疱が出来、のどちんこが炎症症状を起こします。喉に激痛が走るので唾を飲み込むことが出来なくなり、涎が多くなったり、おう吐しやすくなります。
- 急激な発熱(38~40℃)
- 口内炎や水疱
- 喉や口蓋垂の炎症
これらがヘルパンギーナの代表的な症状となります。
感染期間は、潜伏期間が感染から約2~5日ほどあり、発症して症状が治まるまでに2~4日ほどを要します。また症状が治まっても3週間はウイルスが体の中に残っており、二次感染を招く恐れがありますので注意が必要です。
手足口病の症状
手足口病はその名のとおり、手のひら・足底・足背・口の中に2~3mmの水疱性発疹がでます。最初に口の中に痛みが生じ、そこからポツポツと発疹が現れます。発熱する事は殆どなく、もし発熱してもあまり高熱にはなりません。
- 発熱は殆ど無い
- 手・足・口に水疱
これが手足口病の主な症状です。
潜伏期間は3~5日で、3日程度で症状が治まります。ごくまれに重症化する事がありますので、何かおかしいなと思ったらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。手足口病も症状が治まっても1ヶ月程度はウイルスが残るので二次感染には注意して下さい。
ヘルパンギーナと手足口病の原因は何?
ヘルパンギーナの原因
ヘルパンギーナの主な病原は「エンテロウイルス」です。エンテロは腸管という意味らしく、その名前の通り腸で増殖するウイルスですね。エンテロウイルスはいくつも確認されていますが、そのなかでも主に「コクサッキーA群」が原因となって発症することが多いです。
手足口病の原因
手足口病のも「エンテロウイルス」によって引き起こされる病気です。主な型は「コクサッキーA4」や「エンテロ71」ですがこれ以外にもあります。
ヘルパンギーナと手足口病の違い
以上を見ていただくとわかるように、ヘルパンギーナと手足口病の症状はとても類似していて判断が難しいです。
見分けるポイントとしては、
熱があるかどうか
→手足口病は高熱が出る事はなく、出ても37~38℃。ヘルパンギーナは39~40℃の高熱。
発疹の場所
→口の中に出るのは共通。手・足・全身にみられたら手足口病の可能性が高い。
という所になります。
また、ヘルパンギーナとよく似た症状にヘルペス性歯肉口内炎というものもあります。昨年うちの娘が罹ったのが、このヘルペス性歯肉口内炎でした。医師の診断が下りた後もヘルパンギーナじゃないのかと疑ったものですが、こちらも見分け方があるようで、これに付いてはまた後日記述しますね!
まとめ
いかがでしたか?手足口病は、実は見た目ほどつらい症状ではなく子供はぴんぴんしています。逆にヘルパンギーナは高熱は出るし、喉が痛くて飲み込めないしで子供にとっては辛い様です。この辺りでも、見分けることが出来そうですね!
どちらの病気もワクチンが無いので対症療法になるのですが、それでも重症化するケースがありますので、症状が疑われる場合はきちんと受診して医師の判断を仰ぎましょう!
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